こんにちは、汰緒鞠映(タオマリエ)です。
「自信がない」「マイナス思考」「人間関係が苦手」なクライアントさんを、磐田市北部のお茶畑を見下ろすセラピールームでサポートしています。今日は、前回の記事の続きを書いていきます。
前回の記事はこちら『ネガティブな人に起こりやすい3つの心理状態とは?』
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Contents
抜け出したい心理状態3つ
前回お伝えした、ネガティブな人に起こりやすい3つの心理状態とは、以下の3つでしたね。
1.自分を否定する心理状態(他人や何かの基準と比べて落ち込む時)。2.自分を責める心理状態(失敗した時やうまく行かなかった時)。3. 感謝を忘れる心理状態(他人や何かに対して不平不満が湧く時)
このような心理状態になってしまうことは、誰にも少なからず起こるものです。しかし、マイナス思考が強い人の場合は特に、日常的に繰り返し起こり、悪循環になってしまうことが懸念されます。
悪循環にならないためにも、3つの心理状態に氣づき、意識的にコントロールすることで抜け出す方法をお伝えしていきます。
共通のポイントは自覚とコントロール
これから3つの「落とし穴」から抜け出す方法をお伝えしていきます。マイナス思考の人が陥りやすい「落とし穴」です。さて、どうやって「落とし穴」から抜け出すのか?
前回の記事でも触れた通り、まず最初にすることは、自分が今その「落とし穴」にいるなと自覚すること。そして次にすることは、今の自分の心理状態に対して、意識的にコントロールを仕掛けることです。
仕掛けたコントロールによって、目の前に、スルスルっと梯子が降りてきます。あなたがそれにつかまり足をかけると、梯子が自動で上がっていき、無事に落とし穴から抜け出せる!そんなイメージを描いてみてください。
うまく行く、行かないは心配しないでください。一度でできてもできなくても、とにかくやってみることに価値があること、忘れないでくださいね。
では始めます。
自分を否定してしまう時
言葉にして自覚する
あなたは「自分なんかダメだな」と思ってしまう時、自分を何かと比べて減点していませんか?自分でハードルの高さを決めているのです。しかし自分が絶対に届かない場所に設定します。だから合格点を出すことができません。
自己否定は、ほぼ100パーセントのマイナス思考の人が落ち込むひとつ目の「落とし穴」です。
この落とし穴から抜け出しましょう。どの落とし穴でも、最初にすることは自覚すること。「あ、私はまた自分を否定しているな」と。
自覚するためには「言葉」にして言うことが肝心です。声に出さなくてもかまいません。でも必ず言葉にしましょう。言葉があなたの気持ちを明確にしてくれます。
コントロールは理性を働かせること
次にすることはコントロールです。これは理性を働かせて行います。
この時にはすでに自分の自己否定を「自覚」している状態です。だから、理性を働かせるのは難しくありません。
自分を救い出すための自問自答を複数します。この自問自答がうまく働くと、足をかけている梯子が自動ですっと上に上がっていきます。するとなんとか無事に落とし穴脱出となります。
自己否定シチュエーションの例
例「Aさんは社内通訳者で、会議中にインド人や中国人の方々の訛りの強い英語に苦戦しています。その時、会議に参加していた通訳者でないバイリンガルのBさんが、彼らの英語を理解してスラスラと意味を説明します」
AさんはBさんに、助け舟を出してくれたことにお礼をいいます。しかし、内心はかなり動揺し落ち込んでいます。通訳者なのに英語を理解できず、自分の役割が十分に果たせなかったのです。しかも、通訳者でないBさんよりも自分の英語力が劣っているのだ、と二重のショックです。
理性的に自問自答する
さあ、もうすでにAさんは「落とし穴」にいて「私って通訳失格だ~」「きっとクビだ~」とめげています。失望感、悔しさ、不安など、いろいろな感情で動揺しているかもしれません。
感情がわくのは仕方がないのです。でも、ここで大切なのはそれに自分を埋没させないこと。そのためにも「私は今、通訳者失格って自己否定しているよね」と言葉に出して自分に自覚させてください。
そして次には、自分を落とし穴から救出する自動梯子が始動する「自問自答」の出番です。
「ダメな私」じゃない理由にたどり着く
理性を働かせて、自問自答の会話をします。Aさんになったつもりでやってみます。
「本当に通訳者失格かな?」(合格点じゃないよ)「でも、クビになるほど、できないのかな?」(できる時はあるけど、今日はダメだった)「今日ダメだった理由は?」(インド人と中国人の訛りきつかったから)「訛りに慣れてなかったからできなかったんだよね?」(そうだけど、Bさんはスラスラ訳してたんだよね)「Bさんがスラスラ訳せた理由は何かある?」(Bさんはインターナショナルスクールで教育受けたバイリンガルだからね)「Aは日本の学校で勉強したんでしょう?」(そう、訛りの強い英語は全然勉強しなかったから)「それなら、Aは訛りのない英語の通訳なら大丈夫?」(そうだね、完璧じゃないけど、なんとかこれまでもやってるよ)「つまり、がんばって勉強して仕事もしているってことだよね」(まあ、できる時はね)「Bさんのように理解できないのは、もともとの環境が違うってことだよね」(そう、全然違うよね)「それに、BさんはAのように同時通訳はできないでしょう?」(そりゃそうだよ、通訳者じゃないし、通訳の勉強もしてないから)「そうなんだよね、Aは通訳者として誠実にやってるよね、だからダメでも失格でもないんじゃない?」(そうだよね、私、バイリンガルじゃないけど、がんばって勉強してきたし、今だって精一杯やってるよ)「じゃ、それで十分立派じゃないのかな?」(そうだね、そう思うよ)
かなり、長い自問自答の会話になりました。これはひとつの例なので、もちろん、もっと短くもできます。
自分と相手とは違うということ
自問自答のポイントはお分かりでしょうか。誰かや理想と自分を比較して自分を否定している場合、自分と相手との違いを、はっきりさせることが大切です。
私たちは、不思議なことに、自分と相手を全く同じ土俵に並べて、自分の劣った点に過敏になりがちです。その傾向が自己否定の心理状態を招いているのです。
さて、Aさんは自動梯子で無事に落とし穴から脱出できたことを願います。
自分を責めてしまう時
では二つ目の「落とし穴」を見てみましょう。マイナス思考の人が陥りやすいのが「自責思考」という落とし穴です。
失敗やミスをしたり、何かがうまく行かない時、誰かのご機嫌がよくない時など。あなたは「自分のせいだ」「自分が悪いからだ」と思いがちではありませんか?
マイナス思考の人は、苦しい罪悪感や不安な気持ちを、自分を責めることで紛らわそうとします。自分のせいにしておけば、これ以上状況が悪化するのを防げる。そのような自己犠牲的な立場を取ることもあります。
いずれにしても、自責思考による行動で何かの状況が良くなることはありません。
「自責」の落とし穴に入っている自分を認める
さきほどの「自己否定」と同じように、まず「言葉に出して自覚する」ことをやってみましょう。「私って、また自分を責めてるよね」と。改めて氣づくことが最初です。そして、言葉に出して自覚します。
「私の問題ではない」ことに氣づかせる
次に、その穴から抜け出せるよう、自動梯子を発動させられるような自問自答を意識的に行います。
こちらはシンプルな自問自答の会話例にしておきます。
「あの人が機嫌悪いのは自分のせいって思ってる?」(私、何かやったかも)「本当にそうかな、覚えある?」(うーん、ないけどいつも嫌な顔してる)「覚えがないなら、きっと違うよ。いつもそうなら、それはあの人の性格とか、何かの事情があるんじゃない?」(そうなのかも)「じゃあ、それはあの人の問題で、あなたの問題じゃないよね」(そうだよね、私がどうこうできないものね)
境界線を引けるようになる
自責しがちな人は、相手の問題を自分の問題としてしまい、境界線を引けない傾向を持っています。誰かが機嫌を悪くしたり、良くないことが起こったりすると、その原因を自分に結び付けようとします。
しかし、世の中、良いことも悪いことも起こります。そして、人間だから機嫌が良くなったり悪くなったりと感情的にもなります。それはその人自身で選んでいるだけであってあなたのせいではありません。このことを理性的にインプットする必要があります。
このようにして、自責の気持ちをコントロールしていきましょう。相手のことはコントロールできません。でも、自分の気分は意識的に自分への声かけを行うことでコントロールが可能です。
繰り返すうちに「本当にそうだな、自分が悪いわけじゃない、自分とは関係ないよね」。そう思えるようになっていきます。
こうなると、自動梯子はラクラクとあなたを引き上げてくれるはずです。
感謝を忘れてしまう時
3つ目の落とし穴「感謝を忘れる心理状態」は、自分の心の中に不平不満が渦巻く状態を表しています。「感謝」というのは、人間の幸せに欠かせない心持ちだと私はとらえています。
今までの二つと少し視点が異なるので、次の記事に分けて続けていこうと思います。
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