アダルトチルドレンのための静岡発 磐田浜松 心理カウンセリング

怒りはワルモノではありません -磐田静岡で心理カウンセリング

こんにちは、汰緒鞠映です。

静岡県磐田市の北部、お茶畑が広がるのどかな景色に囲まれたセラピールームで、「自信がない」「マイナス思考」「不安が強い」など、お悩み人の心のサポートをしています。

今日は前回の「悲しみ」の話から、かなり間が空いてしまいましたが、続きを書いていきたいと思います。

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(無表情な顔に見えるレモン)

前回は、「悲しみ」という感情について、その役割について話しました。覚えていますか?

「悲しみ」は、つらい出来事を乗り越えて前に進んでいく力を与える、という重要な役割を持っています。悲しい時は、悲しい気持ちを我慢したり、感じないようにする必要はないのです。

心と身体で悲しみを感じることで、その感情が開放され、大切な役割が果たされます。

今回見ていくのは「怒り」という感情です。

怒りの役割とは

怒りという感情にももちろん、大切な役割があります。

それは「自分や自分の大切なものを守る力を与える」というものです。「守る」ためにはパワーが要ります。怒りのパワーは行動の源でもあります。

人生には、納得できない理不尽なことが起こるし、また、理不尽な行動をする他人もいます。そんな場合には、その腹立たしい理不尽なことに対して「怒り」の感情が湧くのは自然なことです。

自分の尊厳を傷つけられるようなことを言われたり、されたりしたら、腹がたちますよね。誰かがそうされているのを見たり知ったりした時でも、「怒り」の気持ちを感じます。

「怒り」も、人間に備わった自然な感情なんですよね。

しかしアンガーコントロールとか、アンガーマネージメント、という方法が流行っているように、「怒り」は、私たちにとってはやっかいで扱いにくい感情という印象が強いです。

だから、私たちはよく、怒りを感じないように蓋をしてしまったり、無理やり抑えつけるなどの努力をしてしまいがちです。

でも、このようなただ抑えつける方法は、心理学的に言うとおススメできないことです。

怒りが誤解されている理由

感情爆発と怒りを混同している

あなたは自分の気持ちがコントロールできなくなったことはないでしょうか。

いつも温厚だった人が突然キレる、という場面に出くわしたことは?

突然キレるとか、感情がコントロール不能になる、そのような状態は「感情爆発」と呼べるものです。つまり、爆発するほどに、行き場を失っていた感情が溜まりに溜まっていたわけです。

キレている人は怒っているように見えますよね。

怒りにまかせて言葉や態度で攻撃する。だから「怒り」とはいけないもの、恐いもの、恥ずかしいこと、という印象を与えがちなんです。

しかし、このようなキレる行為は、怒りそのものではなく「感情爆発」なのです。溜めてしまって行き場を失くしていたものが噴き出すことです。

怒りの役割を思い出してください。「自分や自分の大事なものを守る」ということです。大切なものを侵害しようとする脅威に対して、「押し返す」「対抗する」という断固としたイメージです。

「怒り」の感情はコントロールが効いているパワーです。これは爆発とは大違いなんです。

感情を抑え続けるとどうなる?

長期的なマイナス効果

相手と衝突し嫌な雰囲気を避けようとして、怒りを一時的にコントロールするのは私たちが通常やっている方法ですよね。

しかし、感情を押さえつけ我慢してしまうと、その感情の役割が果たされないままとなります。

悲しみを感じることを避け続けた結果、心が不安定になり、いつまでも悲しみから抜けることができず、前を向いて進めない状況になりやすい。このことは前回お話しました。

では「怒り」を抑えつけ続ける場合は、どんな傾向になるんでしょうか。

「怒り」というのは他の感情と同じように、人間が自然に持つ感情なのですが、怒りは行動につながるパワーが強い分、コントロールしないといけない良くない感情というネガティブイメージを生み出しやすいです。特に感情暴走する場合には抑えられない怒りが出ているんだと、錯覚してしまいがちです。

怒ってはいけない、怒る私は情けない、などと「怒り」を感じることをよくないものとして「抑圧」するということが日常化されていきます。

怒りはパワーを持っている分、抑えつける力もたくさん使います。そのため、抑圧し続けることでエネルギーを消耗し、本来行動のために使える気力も残りません。

だから、行動できないことで自分を責める必要などないのです。でも、つい自分は頑張りが足りない、とか根性なしだ、なんて卑下してしまうんですよね。

怒りだけを選んで抑えるのは難しい

さらに、人が感情を抑えつける時には、怒りだけを選んで抑えることは簡単ではありません。怒りを抑えようとすると、他のもろもろの感情も一緒に抑えてしまうことになります。

要するに「感じる」こと全般に蓋がされてしまう感じになります。

そうなると「怒り」も感じないけれど、「わくわく」や「楽しさ」の感覚もわからなくなっていきます。自分が何が楽しいのか、何をしたいのかわからない、あるいは、何をしても楽しいと思えないなどは、感情を抑圧してきた人たちの傾向です。

ウツ気味になったり、やる気や行動する力が出ないでいる状態の人は、溜まりに溜まった「怒り」の感情を気づかずに持っている、ということが多いのです。

たまった怒りを解放する方法

感情処理のススメ

さて、感情を抑えつけることが心に良くないことをわかっていただけましたか?

あなたは自分の感情について意識していますか?ひょっとして、自分の気持ちや感情がわからない、なんてことになっていませんか?

タオマリエが行なうインナーチェンジングという心理療法では「感情処理」のプロセスを大切にしています。自分の中に持ち続けている溜まった感情に焦点を当て、感じることで開放するステップを行っていきます。

自分の感情について気にしたことのなかったクライアントさんは最初戸惑いますが、セッションを重ねるうちに、自分の中にあるぼんやりしたものが次第に形や意味を帯びていくことが多いです。

そして、ほとんどの人が、自分がどれほどに「怒り」や「悲しみ」や「さみしさ」などを我慢(抑圧)してきたか、ということに気づかれます。

心理セラピーセッションでは安心安全の方法で、感情を解放していきます。同時に「心の習慣化」トレーニングでも自宅で一人でできる方法も練習します。

「怒り」の感情処理でアトピーが改善した

感情処理を含めた心理セラピーを学んでいた頃、同じグループでアトピー性皮膚炎を持っていた男性がいました。6か月の研修が終わった時に、彼がアトピーが軽くなり皮膚が綺麗になったと知り、驚いたのをよく覚えています。

彼がしていたのは、心理セラピーによって、自分の中にある「怒り」「憤り」などの気持ちに目を向け、感情処理で消化するということでした。それを続けるうちに心の問題が整理されるようになり、自分の肌もいつのまにか改善してしまったとのこと。

溜まった感情を解放することは、心だけではなくて身体にもプラスの効果がある、という実例です。

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よろしかったら、怒りの他の感情についても記事をお読みくださいね。

悲しみ:『感情は大切な宝物』

怖れ(不安):『心の不安はどこから来るの?』

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