アダルトチルドレンのための静岡発 磐田浜松 心理カウンセリング

静岡磐田で心理カウンセリング – 孤独感の正体は?

こんにちは、汰緒鞠映(タオマリエ)です。

私のセラピールームを訪ねて下さるAC(アダルトチルドレン)のクライアントさんたちには、共通した訴えが多くあります。

そのひとつが「孤独感」・・・

必ずしもひとりぼっちだというわけではないのに、孤独感で一杯です。その孤独感の裏にはどうやら、「どうせわかってもらえない」という思いがあるようです。

そう、誰にもわかってもらえない自分の心なのです。

今日はその「孤独感」の正体に迫ってみたいと思います。

孤独 VS 孤独感

状態と感覚の違い

先ほど書いた通り、孤独感というのは、独りぼっち、という意味ではありません。たくさんの家族や友人に囲まれていたとしても、それに関係なく感じるのが「孤独感」です。

孤独と孤独感は別のものです。独りという状態のことを孤独といいますが、孤独感はその人の心が感じる感覚のことです。

とてもさみしい気持ち、独りぼっちで怖い感覚・・・色のない冷たい世界、と表現する人もいます。

では、この孤独感はいったい何から来るのでしょうか?

守ってもらえる安心感がない

子どもの頃のあなたの周りの大人のことを、どんな風に記憶していますか?

昭和の時代に育った人たちは、親からの過酷なしつけを受けている人も多いです。愛のムチと称して叩かれたり、罰を受けることもありました。

守ってくれるべき親が、子どもからしてみたら、闘わなければいけなかったり、身を隠さなければいけない存在であったりします。

一番頼ることができて守ってもらえるはずの親を、心から信じることができなかったりします。いつ何時、恐い親になるか、予想がつかないからです。

そのような状況で子どもができることは、親が満足する自分(または親が怒ったり攻撃しない自分)でいようとすること。そのような自分でいることで、親の愛情や優しさを得られ、面倒を見てもらえるからです。

でも、それは計算してやっているわけではありません。どちらかというと、生存本能に近いものです。

これは恐い親の場合ばかりとは限りません。色んなタイプもあり、またその親を取り巻く環境もかなり影響します。病気がちの親、共働きの親、子どもに目を向けるゆとりのない親など・・・。

昔は、親はなくとも子は育つ、とか言われました。

でも私には、親がない子は孤独感を抱えた大人になることが多いと思えます。

その理由は、守ってもらえない不安を抱いたまま、大人になっていかざるを得ないからです。

子どもは無条件の愛を求める

安心感の土台を育む

もしあなたにお子さんがいるなら、知っておいてほしいことがあります。

「子どもは無条件の愛を求める」ということ。

どんな自分でも、そのままの自分をまず愛してもらえているんだ、とわかり安心できることが子どもにはなにより必要です。

特に3才くらいまでは、子どもの欲求をすぐに満たしてあげることが重要だと言われています。子どもの発達段階として、親(大人)が自分の欲求を満たしてくれることが、この世の中に対する安心感を育む要素となるからです。

そうでない場合「自分は拒絶された」と理解し、そのような繰り返しの経験によって「自分は愛される価値のない存在だ」という感覚や信念を強めてしまいます。その人の人生においては、とても大きなマイナスの影響となります。

そのような人にとっては、この世の中はとても不安定で信頼できない、あるいは敵が多い、というイメージなのです。

あなたには心当たりありませんか?

大切なことを知らない親の間違ったしつけ

もう一度聞いてみましょう。子どもの頃、あなたの親や周りの大人はどんな風に接してくれましたか?

私の場合、一番昔の記憶というと、母に抱きかかえられていき、家の敷地の一角にある石蔵に閉じ込められる、というもの。石蔵の中にあった屏風に描かれた人物の顔がとても恐ろしかったし(七福神か何か?)、鉄の扉を開けてもらえるまでの時間が永遠のように長く感じられた。

小さな私は、頼っていいはずの人に恐いことをされ、誰にも助けを求められない、というとてつもない絶望感を感じていたことでしょう。(ちいさな子はこんな風に理屈で解釈はできないですが)

おそらくは、その時から、小さな私の心に「親は恐いことをする人」「心を許してはいけない」「親の気に入る自分でないといけない」というようなビリーフが徐々に育っていったのではないか、と想像しています。

「三つ子の魂百まで」という諺にそって、小さいうちに甘やかすとダメな大人になってしまう、という間違った考え方を信じていた母親にとっては、そのお仕置きは正しいことだったんですが・・・

残念ながら、そのようなしつけで、良い人間ができるわけではありませんよね。

体罰をする親も同じ勘違いをしています。「この子のため」というのは、相手を自分の思い通りにしたい気持ちをカムフラージュするための便利な言い訳です。

「小さな子どもは自分を無条件に愛されることを求め、その証として自分の欲求が満たされることで、世の中に対する(つまり、人や自分に対する)安心感や信頼を育てていく」

このことを親が知っていたなら、立派な人間にするためには厳しいしつけや、体罰も必要、なんて思わないでしょう。

でも現実は、親自身が子どもの時に、この大切なことを知らない自分の親から厳しいしつけを受けていたり、親の言うことを聞くのが当たり前、という時代背景もありました。

その時代背景の中で、親たちは自分なりの愛情をかけて子どもを育ててきたのです。

アダルトチルドレンとして生きる?

取り残されたままの小さな自分

さあ、こんな風に、アダルトチルドレンは育ち、ちいさな傷ついた自分を抱えたまま大人になり、日々を生きています。

孤独感の主な正体は、「無条件で愛してもらえなかった」(自分をそのままで受け入れてもらえなかった)という遠い昔の小さなあなたです。

その小さなあなたはまだ、心の片隅のどこかにいるんです。

誰にもわかってもらえない。誰も助けてくれない。誰も頼れない。

そんな傷つきや悲しみを抱え「孤独感」にさいなまれています。

でも、多くのACは、その小さな自分に気がついていません。

何故なら多くの場合、自分以外の誰か(親や、パートナーや、子どもや、周りの人々)に気に入られたり、感心されたり、褒められたり、あるいは批判されたりしない「偽りの自分」で過ごすことに心が一杯だからです。

小さい頃にそうやって生き延びてきたように、「良い子」を今もやり続けています。

自分に対する「氣づき」が最初の一歩

汰緒鞠映のお茶畑のセラピールームを訪ねてくださるクライアントの方々は、孤独感の正体を知らないままに「自分を責めては落ち込んでいる」状態をなんとかしたい、とご相談に見えます。

でも、このようなお話をしていくうちに、心のフタが少し開き、小さな自分の姿をうっすらと感じられる方もいらっしゃいます。

どんな状況に置かれた方でも、最初の一歩は「氣づき」です。

今まで見えていなかったものが見えてくる。感じていなかったことに気持ちが向いてくる・・・

様々な形や感覚で「氣づき」を得られていきます。

アダルトチルドレンとしての自分。感情をコントロールできない自分。人の好意を受け取ることができない自分。相手をコントロールしたい自分。自分を責めてしまう自分。

心理セラピーと3つの習慣作りのココロケアトレーニングでは、自分の状態とその理由に氣づき、傷ついた小さな自分を救い出すことを実践しています。

小さな自分が思い込んだ「こんな私では愛されない」という気持ちが癒えると「孤独感」も薄くなり、別の感覚が芽生えてきます。

それは、何か新しいことや、やってみたかった事にトライしよう、というような気持ちだったりします。

新しい自分に出会うような感覚かもしれませんが、本当は、今まで否定してきた、自分らしい自分を取り戻しているのだと私は感じています。

 

*その他のクライアントさんの成果はこちらのページで読めます。

 

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