静岡県磐田市のお茶畑を臨むセラピールームから。
こんにちは、汰緒鞠映(タオマリエ)です。
生きづらさに悩むアダルトチルドレン傾向の方々のサポートを、心理セラピーと心の習慣化トレーニングを通じて、このセラピールームで提供しています。
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これまで3回にわたって、「安全基地」と「自己受容」というテーマでお話ししてきました。
(*これまでの記事はこちらから 『人間関係が続かないのは愛着不安のせい?「安全基地」があなたを変える』 『パートナーが安全基地になるとき ― 見捨てられ不安と共依存を超えて』 『自分を嫌いなあなたへ ― “自己受容“という、もう一つの安心の育て方』)
安全基地は、友人やパートナーとの間に育つものだとお話ししてきました。しかし実はもう一つ、安全基地になり得る関係があります。それが、カウンセリングという場です。
今回は、なぜ「専門家との関係」が安全基地になり得るのか、お話ししたいと思います。
Contents
「相談する」ことへのハードル
「カウンセリングって何か重い問題を抱えた人が行くところ。私は大丈夫。」
「人に頼るのは、弱い証拠」
「家族や友人でもないのに、初対面の人に悩みを話すなんて想像がつかない」
そんなふうに感じて、一歩を踏み出せずにいる方は、とても多いです。
でも、これまでお話ししてきた通り、安全基地は本来、一人で作るものではありません。安心して頼れる相手がいるからこそ、人は不安を乗り越え、前に進む力を得られます。そして、その相手は、必ずしも家族や恋人でなければいけない、ということではありません。
なぜ専門家が、安全基地になり得るのか
友人やパートナーとの関係は、お互いに支え合う、相互的な関係だとお話ししました。
ただ、見捨てられ不安が強かったり、人との距離の取り方に悩んでいたりする方にとって、いきなりそうした対等な関係を築くのは、簡単なことではありません。
そこで一つのステップになるのが、専門家との関係です。カウンセリングの場は、あなたが安心して不安や弱さを見せられる一方で、相手(カウンセラー)に気を遣ったり、機嫌を伺ったりする必要のない、守られた関係です。
「何かを返さなくていい」
「嫌われる心配をしなくていい」
そんな安心を感じられるからこそ、これまで誰にも見せられなかった本音を、初めて言葉にできることがあります。それは、対等な関係を築く練習をする前の、大切な土台になります。
安全基地に必要な、いくつかの要素
安全基地と呼べる関係には、いくつか共通する特徴があると言われています。精神科医の岡田尊司氏の著書などでも紹介されていますが、私なりの言葉で言うと、こんな感じです。
・ここにいて大丈夫だ、と感じられる安心感があること
・話したことを、ジャッジせずに受け止めてもらえること
・求めているときに、きちんと応えてもらえること
・その日の気分によって態度が変わらず、安定していること
・どんなことでも、安心して話せること
これらは、家庭の中で自然に育つのが理想です。しかし現実は難しいことが多いです。安心できなかった環境で育った人でも、大人になってから意識的にこうした関係を築いていくことはできます。
カウンセリングは、まさにこれらの要素を、意図的に、専門的に整えた場だと言えます。
セラピールームという場所
私のセラピールームは、あなたと私、二人だけの空間です。何を話しても、否定されない。感情的になっても、責められない。沈黙してしまっても、急かされない。
これまでの記事でお話ししてきた、インナーチャイルドが安心して顔を出せる場所、傷ついた自分を「敵」ではなく「味方」として扱えるようになっていく場所というのは、心理カウンセリングを行うセラピールームのことでもあります。
安全基地としてのカウンセリングを重ねる中で、少しずつ「自分の気持ちを出しても大丈夫なんだ」という感覚が育っていく。それが、外の人間関係にも、自分自身との関係にも、少しずつ広がっていくのです。
「専門家を頼ること」は弱さではない
ためらってしまう理由
カウンセリングを利用することに、ためらいを感じる方は少なくありません。「こんなことで相談していいのだろうか」「もっと大変な人が行くところなんじゃないか」と、遠慮してしまう方も。
実際、ネットで私のサイトを見つけてから、実際にお申し込みいただくまでに、半年から一年以上かかる人もいらっしゃいます。
でも、専門家を頼ることは、弱さの証拠ではありません。
交流分析という心理学の理論では、人の心には「親」「子ども」「大人」という3つの自我状態があると考えられています。このうち、今ここで冷静に状況を見て、必要な行動を選べるのが「大人の自我状態」です。
自分の中の大人の心を働かせる
大人の自我状態は、専門的言葉です。平たく言うと、況を冷静に客観的に見つめられる「大人の心」です。
「一人で抱え込むのはもう限界かもしれない、専門家に相談してみよう」。
そう決めること自体が、実はこの「大人の心」が働いている証拠です。むしろ、これまで一人で抱え込んできた不安に、正面から向き合おうとする勇気ある一歩です。
そして、勇気を出して実際に来てくださった人の多くが、口をそろえてこうおっしゃいます。
「想像していたよりも、ずっと安心できる場所だった」「もっと早くに来ていればよかった」と。そして、不安に思っていたことの多くは、実際には杞憂だったと感じられることがほとんどです。
友人やパートナーとの関係の前に、まず専門家との関係で「安心して頼る」練習をする。それは、遠回りのようで、実はとても確実な近道だったりします。
はじめの一歩を、どう踏み出すか
「相談してみたいけれど、何から始めればいいかわからない」というあなたのために。始めやすい一歩をいくつかご紹介します。
1.「相談したい内容」を、完璧にまとめようとしなくていい:うまく言葉にできなくても大丈夫です。カウンセリングは、一緒に整理していく場です。
2.オンラインから始めてみる:対面が不安な場合は、オンラインでの相談から始めることもできます。慣れた自分の空間からで大丈夫です。
3.「合うかどうか」を確かめる気持ちで:最初から完璧に心を開く必要はありません。「この人になら、少しずつ話してみようかな」と思えるかどうか、確かめる気持ちで一度、話してみてください。
以前あるクライアントさんが、「これからは、美容院に立ち寄るような感覚で相談に来たい」とおっしゃっていました。心のケアも、それくらい身近で日常的なものになったらいいなと、私自身も願っています。
タオマリエからあなたへ
安全基地は、家族や友人、パートナーとの間だけで育つものではありません。カウンセリングという場もまた、あなたにとっての安全基地になり得ます。
これまでお話ししてきた、人間関係の悩み、パートナーシップの悩み、自分を嫌いだという悩み。そのどれもが、安心して頼れる場所を持つことから、少しずつ変わっていきます。
一人で抱え込まず、まずは安心して話せる場所を持つことから、始めてみませんか。
オンラインでのご相談も承っておりますので、ご興味を持ったあなたは、どうぞお気軽にお問い合わせください。
(*この記事は「安全基地」シリーズの第四話(最終回)です)
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