「自分を放棄してる」ってこと気づいてる? - 静岡磐田で心理カウンセリング - アダルトチルドレンのための静岡発 磐田浜松 心理カウンセリング

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「自分を放棄してる」ってこと気づいてる? – 静岡磐田で心理カウンセリング

2024.8.11 (2024.8.28更新)


こんにちは、汰緒鞠映(タオマリエ)です。

今日も静岡磐田市から、お悩み人のあなたにお役立ちの内容をお届けします。今回も連続で「愛着スタイル」とかかわりのあるお話をしていきますね。

前回の記事はこちら。『愛されるあなたに変わるために愛着スタイルを学ぼう』

自己放棄の傾向

「考えるな」という禁止令

タオマリエを訪ねてくださるクライアントさんの中には、自己放棄(self-abandonment) という傾向が強い方が見られます。

自己放棄、つまり自分を放棄してしまう、という傾向です。放棄する、は固い言葉なので、あきらめる、ないことにする、という感じに言い換えるとわかりやすいです。

自分の何を放棄する(あきらめる、ないことにする)のでしょうか?それは、自分の意見、自分の欲求、自分の希望、自分の選択など、いろいろなものです。

交流分析という心理学の観点では、このような人は、子どもの頃に「考えるな」という禁止の命令を親から受け取っていると考えられます。実際に「考えるな」と言葉で親から言われるわけではありません。自分の考えや希望を言うと、親の期待とは異なってしまい、親が悲しんだりがっかりしたりするため、子どもは「考えてはいけない」というメッセージを受け取るのです。

親を安心させ、親からの保護や愛情を得るために、子どもは親の気に入る振舞いをすることを覚えます。自分の希望や考えを言っても受け入れてもらえないので、あきらめてしまうのです。このような環境で育つ子どもは「自分で考えてはいけない」という決断を心に秘めて成長していきます。

自分で考えたり自分で決めたりしない、つまり、自分を放棄していることにつながります。

自分は重要ではない

もうひとつ考えられる禁止令として「重要であってはいけない」というものが考えられます。

母親や父親(養育者)との交流の中で、サポート(助けや励まし)を受けられない時に、子どもは「自分は重要ではない」というメッセージを受け取ります。

承認を与えてもらえず、場合によっては体罰や、無視、拒絶などを受けることもあるでしょう。そんな時、子どもは「自分のニーズは他の人より重要ではない」と学ぶのです。そうすると、自分よりも他人を優先させて、自分の感情的な欲求にフタをするようになります。

愛着との関係

不安型愛着スタイルを持つ人

次に、交流分析とは違った観点で、同じ傾向の人を見てみたいと思います。

それは「不安型愛着スタイル」というものです。(愛着に関しては、一つ前の記事をご覧ください)

愛着スタイルには、安定型、回避型、不安型、恐れ・回避型の4つがあります。この中の不安型スタイルの人が、自分の考えや欲求をないことにする自己放棄の傾向を持つと言えます。

不安型愛着スタイルを持つ人とは、子どものときに安心を得られない環境で育ち、不安がとても強い人に成長した人を言います。その場合、人間関係の築き方は、不安を払拭して安心を得るために、相手に対して依存的になりやすいのです。相手の意見や意向に合わせることで相手に認められれば、見捨てられる不安や絶望から逃れることができるからです。

不安定な大人から受け取るメッセージ

子どもの頃の不安定な環境というのは、養育者が不安が強い人であったり、心の病気や経済状況などによって不安な状況であったことが考えられます。

このような場合、直接にネグレクトされたり感情的に拒絶されたわけではなくても、子どもは「自分が何かをお願いする余裕はない」といったメッセージを受け取ります。

自分の周りの大人は自分たちの問題や生活も面倒見られないのだから、子どもの自分を見てくれる余裕なんてない、と理解します。その結果、大人たちに面倒をかけてはいけない、自分で何とかするしかないと考えるようになり、やがて「自分を放棄する」ことを学んでいきます。

安定型愛着スタイルとの違い

ここで安定型スタイルの人と比較すると、わかりやすいので、安定型について少し述べておきます。

安定型スタイルを持つ人は、ご想像通り、安定した環境で安定した養育者に育てられた背景を持ちます。母親に自分のニーズを安定して受け止めてもらうことで、安定的な愛着の絆が育ちます。そのため、何か問題が起こった時でも、自分で自分の感情を受け止めたり、誰かに頼らずとも気持ちを落ち着かせることができる人になります。

人間関係においては、相手に自分の気持ちや欲求を伝えることを不安に感じず、また相手のニーズにも自然に対応することができます。健全な関係性を築く能力が高いと言えます。

自分を放棄して相手に合わせる、というような関係性を築くことは考えられません。

自己放棄傾向の人の特徴5つ

ここまでは、自分を放棄する傾向の背景を、禁止令と愛着の観点で見てきました。次に、自己放棄の傾向を持つ人の5つの特徴を挙げていきます。

あなたには以下の傾向にどのくらい強く当てはまりそうか、チェックしてみてくださいね。

自分のニーズを無視する

まず一番目は、自分のニーズ(欲求、希望)をいつも無視するという特徴です。自分の直観のような感覚を信用することはなく、何かうまく行かない時は、自分の感覚を無視して、他人の欲求の方を優先させます。自分で決める場合は、あれこれと迷いすぎたり考えすぎたりします。

例えば、とても忙しい時なのに、誰かから頼まれごとをしても断ることができません。これまでもノーと言えずに引き受けたためたいへんな目にあってきたのに、その自分の経験には目をそむけてしまい、自分のニーズではなく他人の要求をかなえることを優先するのです。

他人からの承認を求める

次の特徴としては、常に他人に認めらてもらおうとします。自分は十分でないし、重要でもなく、成功してもいないし、人より劣っていて、みんなに愛されない、と感じていたりします。そのため、他人が自分を認めてくれることが何より重要なのです。

しかし自分の中に、自分を認め受け入れる気持ちがないので、いくら他人から承認を得たとしてもその効き目は短く、その結果、相手からの承認を何度もそして永遠に求め続けることになります。

自分を隠す

3つ目の特徴は、自分のある部分を隠すというもの。人との付き合いにおいて、偽物の自分を出して、または自分の一部分を隠して振舞います。本当の自分は見せないのです。

別人の自分を振舞うことで、本当の自分らしさにつながる心のスペースを持てず、自分の趣味、興味、目標、夢、情熱を持つことをあきらめてしまいます。

完璧主義者

さらなる特徴は、自分に対して完璧を求めることです。常に基準や期待を高く設定しています。自分は他の人に比べてまだまだ不十分だからもっと頑張らないといけないと思っています。

その結果、自分ひとりで疲弊したり怒りっぽくなったりします。でも、周りの人は、その過剰な頑張りを快く思わないか、あるいは全然気にとめません。

感情を抑圧する

最後の特徴は、感情を抑圧することです。特に不快感情を抑えこみます。その理由は、自分の感情は他人との関係において、出してはいけないものだと感じているからです。何か人にお願いしようとするとき、相手に負担になったり、誰かを傷つけたり、困らせたりするのではないかと不安になります。だから箱に入れてフタをし、心の奥底に隠すのです。

そして、表面的には幸せでポジティブに装います。それが他人が求めているものだと思っているからです。でも同時にそれは、自分の大切な感情をないがしろにしていることに他なりません。

自己放棄のクセを手放そう

さて、あなたはどのくらい強く5つの特徴に当てはまりましたか?

もし強く当てはまるのなら、そのようにすることで、不安定な環境の子ども時代をなんとか生き抜いたということなんです。子どものときはそうするほかなく、サバイバルするために役にたっていたのです。

でも、もう大人となった今は必要ありません。

このままでは、不遇な恋愛関係に引きつけられ、共依存に陥ってしまうかもしれません。それでは、幸せな人生を過ごせるがチャンスがかなり低くなってしまいます。

自己放棄という悪いクセを手放すために、できることは必ずあります。

次回の記事では、手放す方法や考え方を見ていきましょう。

次の記事『他人軸の生き方から回復するために』

 

*****

 

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このブログを書いた人

アダルトチルドレンのための「あなたらしさ」革命!!ココロケアトレーニング&心理セラピー汰緒鞠映(タオマリエ)

アダルトチルドレンのための「あなたらしさ」革命!!
静岡発 磐田浜松 しなやかココロトレーナー 汰緒鞠映(タオマリエ)

20代から過食症、不安症や、アダルトチャイルド特徴の自分に悩み続け、様々な解決方法を試すも、改善されないまま、英語のプロをめざして勉強を続け、英語講師、通訳、翻訳などの専門職に従事。その30年で、幅広い年齢、文化、背景の人々との交流から「共感するコミュニケーションの方法」を身につける。
55才で出会ったビリーフを書き変える心理療法で、それまでの生きづらさを解消し自分への信頼を得たことで、同じ悩みを抱える人のココロケアの仕事に転向。
心理セラピーセッション、個人相談、講座などでこれまで100人以上をサポート、自分らしさを取り戻し夢や希望に向かって人生を輝かせる人多数。
心理セラピーを基盤にした「しなやかな心の習慣作り」の実践者として、20代から60代の幅広い層の人々をクライアントに、地元での活動の幅を広げている。

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