あなたに活用してほしい「セルフコンパッション」 – 静岡磐田で心理カウンセリング
2025.10.19
静岡県磐田市のお茶畑を臨むセラピールームから。
こんにちは、汰緒鞠映(タオマリエ)です。
今日は「セルフコンパッション」のことを、ぜひあなたに知ってもらい、活用してほしいので、書いていきたいと思います。
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Contents
セルフコンパッションという言葉
まずコンパッションとは
「他人の不幸や苦しみに対する、深い同情や慈悲の心。その人を助けたいという思いやりや労わりの気持ち」をコンパッションと言います。
このような気持ちは誰かに教わらなくても、どの人にも自然に湧いてくる気持ちではないでしょうか。
自分に向けるコンパッション
セルフコンパッションとは、コンパッションの心で自分を扱うこと。つまり、自分への労わり、思いやり、優しくすることや大切にすることです。
でも、これってなかなか難しいことなんですよね。実際に、自分に優しくするなんて、考えたこともない人の方が多いかもしれません。
自分を甘やかすなんて、ダメ人間になってしまう!と眉を吊り上げる人もかなりいるのかも。
あなたもやはり、そんな、自分に厳しい人なのではありませんか?
ちょっと想像してみてください。自分が失敗した時や何かがうまくいかなかった時、あなたは自分に対してどんな言葉をかけるのか・・・
「自分って何をやってもだめだな」「だから私ってダメなのよ」なんて、ダメダメ攻撃をしてませんか?
だとしたら、セルフコンパッションとは真逆な「自己批判」の状態になってますよ!
自分に厳しいのは本当に良いこと?
脅威を察知した時にとる行動
生理心理学的なお話になります。
人間が脅威を察知した時に取る行動があるのをご存じですか。脳内の、危険を記憶する部分である「偏桃体」が活性化してホルモンを放出し、「戦う」「逃げる」「凍りつき」の反応をするシステム。これを「脅威―防衛システム」と言います。爬虫類脳とも呼ばれるものです。
このシステムによる反応で危険から身を守ることができます。これは動物が生き延びる方法です。
太古の昔には、人間は猛獣に襲われるというような脅威の中でサバイバルしていたわけです。しかしそのような脅威がない現代でも「脅威―防衛システム」は働いています。
では、身体的脅威の代わりに、現代人が脅威にさらされているものは何だと思いますか?それはまさに「自己イメージ」や「自己概念」なのです。
つまり、「自己イメージ」や「自己概念」が危ないと感じるために、「戦う」態勢をとるのです。
自己批判のメカニズム
自分のことを「ダメだ」と感じている時は、自己イメージが脅威にさらされる時です。まさにこの時に自分自身への攻撃、つまり自分と戦う「自己批判」が起こるのです。
自己批判は、自分に厳しい人にとってはなんてことない普通のことかもしれません。でも、ちょっと立ち止まってほしいです。
なぜなら、自己批判をするということは、自分が攻撃する側と攻撃される側の両者を同時に経験するということ。これは本人に大きなストレスとなり、心身の健康に悪影響を及ばすのです。
自分をダメだと責めたり、批判している人は、知らずして自分の心と体を痛めつけている、ということを肝に銘じてほしいです。
セルフコンパッションが必要な理由
ケアシステムが作動する
そこで、弊害をもたらす「脅威―防衛システム」を作動させないために活躍するシステムが、私たちには備わっているのです。それは「ケアシステム」と呼ばれるもの。セルフコンパッションを行うとこのシステムは活性化します。
ケアシステムについてまず説明しますね。
親子が一緒にいるという形
ケアシステムとは、哺乳類である人間の特性に関係しています。私たち人間は、未熟な状態で生まれて長い年月をかけて発達します。乳児はさまざまな環境に対してとても弱いので、影響を受けやすい期間に乳児を守るために「親子が一緒にいる」という形のケアシステムが出来上がりました。
ケアシステムが活性化することで、心身にマイナスな脅威―防衛システムを抑えてくれるのです。
ケアシステムの効果
なぜなら、親子が一緒ににいる形のケアシステムが活性化すると、生理的な変化が起こります。それは愛情ホルモンのオキシトシンや、天然の精神安定剤のエンドルフィンが分泌されるというもの。これらホルモンの働きによって、ストレスが軽減され、安心や安全を感じることができます。
オキシトシンや、エンドルフィン、というホルモンの名前はどこかで聞いたことがあるかもしれません。オキシトシンは別名「愛情ホルモン」と呼ばれ、親しい人とのスキンシップやペットとの触れ合いなどによって分泌されます。
エンドルフィンは「脳内麻薬」とも呼ばれ、痛みの軽減や多幸感をもたらすと言われています。
セルフコンパッションを行うことがケアシステムを活性化させ、不安やストレスを減らすホルモンが働くというしくみ、わかっていただけたでしょうか。
自分を優しくなだめる方法
ケアシステムを活性化させる二つの方法
では、具体的にどうしたらいいの?という疑問が浮かんでいる方もすでにいらっしゃるでしょう。
冒頭でセルフコンパッションとは「自分への労わり、思いやり、優しくすることや大切にすること」と説明しました。でも、これ具体性がなくてわからない、と感じているのでは?
私の他の記事(末尾に記載)でセルフコンパッションの方法を具体的に書いているので、ぜひそちらも参考にしてください。ここでは「ケアシステム」に特化した二つの方法をお伝えします。
二つとも、ケアシステムを活性化させる信頼のおける方法です。
1.「なだめて優しく触れる」
最初の方法は、自分を優しくなだめて触れること、英語ではスージングタッチと言います。優しく穏やかに身体に触れることで、自分を安心させ落ちつかせる方法です。
例えば、片手で優しく頬を包む。両手で頬を優しくさする。優しく腕をなでる。両手をお腹の上に置く。腕を交差させて自分をハグする、など。
自分が安心するなあ、と感じられる方法を見つけてみてください。
2. 「穏やかに声を出す」
母親が泣いている子どもをなだめる時に出す声や言葉があることはご存じかと思います。まだ言葉の意味を理解しない赤ちゃんでも、声のトーンや繰り返しのリズムで落ち着きを感じます。
日本人のお母さんは「よ~しよ~し」と言いますね。英語ではハーシュ(“hush”)という、息を吐くような言葉を聞いたことがあります。どちらも優しく語り掛けるように使います。
セルフで行うので、自分の声に耳を澄ませて、ハミングでも鼻歌でも、穏やかに音を響かせましょう。「ダイジョブ、ダイジョブ」などとリズミカルに繰り返して言うのも良い方法です。
セルフコンパッションはシンプル
この二つの方法はブログでは初めてご紹介するものですが、すごくシンプルだと思いませんか?シンプルなものごとの利点は、長く続けやすい、ということです。
自分をつい卑下したり、ディスったり、自信をなくしてしまった時に、ひとりの空間でこの方法をぜひ試してみてください。
最後に素敵な言葉を参考本から見つけたのでご紹介します。
『セルフコンパッションを用いると、自分自身を敵から味方にすることができます』
そうなのです、自分自身を味方にできるんです。これって最強だと思いませんか?ぜひ、この二つのケアシステムの強化法で、あなた自身のセルフコンパッションを活用してください。
参考文献『マインドフル・セルフ・コンパッションワークブック』クリスティン・ネフ、クリストファー・ガーマー著(星和書店)
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カテゴリー: セルフコンパッション ブログ 習慣
このブログを書いた人
アダルトチルドレンのための「あなたらしさ」革命!!
静岡発 磐田浜松 しなやかココロトレーナー 汰緒鞠映(タオマリエ)
20代から過食症、不安症や、アダルトチャイルド特徴の自分に悩み続け、様々な解決方法を試すも、改善されないまま、英語のプロをめざして勉強を続け、英語講師、通訳、翻訳などの専門職に従事。その30年で、幅広い年齢、文化、背景の人々との交流から「共感するコミュニケーションの方法」を身につける。
55才で出会ったビリーフを書き変える心理療法で、それまでの生きづらさを解消し自分への信頼を得たことで、同じ悩みを抱える人のココロケアの仕事に転向。
心理セラピーセッション、個人相談、講座などでこれまで100人以上をサポート、自分らしさを取り戻し夢や希望に向かって人生を輝かせる人多数。
心理セラピーを基盤にした「しなやかな心の習慣作り」の実践者として、20代から60代の幅広い層の人々をクライアントに、地元での活動の幅を広げている。
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