自分を不幸にしないためには「欠点」を治そうとしないこと – 静岡磐田で心理カウンセリング
2021.1.3 (2022.7.2更新)
こんにちは、汰緒鞠映です。
2021年が明けました。昨年は予想もできなかった大きな変化が訪れた年でしたが、新しい年を皆さんはどんな風に迎えられましたか?
多くの皆さんが、穏やかな気持ちで日々を過ごせることを願いながら、今年もブログをお届けしていきます。
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昨年末から提案をしてきた3つの「やめること」
その3つとは「人と比べて卑下する」「自分の欠点を治そうとする」「自分を嫌いと思う」でしたね。
今日は二つ目のやめること、「自分の欠点を治そうとする」ことを取り上げます。
Contents
欠点を治そうとするのは逆効果なことも
あなたはきっと、自分の欠点が気になり、それを治そうと頑張ってみたことがあるのではないでしょうか。
残念ながら、欠点というのはなかなか治らないものです。むしろ、治そうと頑張ることによって、その欠点をかえって助長したり悪化させるという逆効果が生まれることもありますよ。
え~、そんなことありえない!
反論の声が聞こえてきそうです。
でも、私自身の経験や、周りの人、そしてクライアントさんの体験も含めて考えてみると、欠点をなんとか治そうとしていろいろやったけれど、やっぱりダメだった人がとても多いのです。
「欠点を治そう」といろいろ頑張ってみる努力はとても尊いものです。それを無下に「無駄だ」と言うつもりではないのですが、やはりうまく行かないのが現実です。
それには理由があります。
それは、多くの人が自分の個性や特徴を「欠点」としてマイナスなもの、ネガティブなもの、そして、それらを取り去らなければならない、と信じてしまうこと。
その結果、欠点を取り去ったり、取り去ることができなければ隠したり、または別のものと取り換えようとします。
欠点なのだから、そうすることが当たり前と考えるのが普通でしょう。
ですが、それは本当に欠点なのでしょうか?
欠点だと思っているだけ
クライアントさんの中にも、「自分には長所なんてない」と断言する人がいらっしゃいます。そして、自分には欠点しかないと。
例えば、性格がわがまま、優柔不断、真面目で面白味がない、マイナス思考、他人の評価を気にする、自分の意見がない、楽しい話ができない、飽きっぽい、などなど。
え、そういうことで、と思うような様々な欠点をうかがいます。
でも、それって本当に欠点なの?という問いに対して、私はこんな風に答えます。
それは、「あなたが欠点だと思っている自分のほんの一部分」だということ。
この答えには二つのポイントがあります。
ひとつは、欠点かどうかは自分が決めているということ。
もうひとつは、その欠点だと思っているものは、自分の中のいろいろな特徴のひとつであるだけ、ということです。
欠点だと思うから、欠点になります。例えば「真面目で面白味がない」というマイナスの見方をしているだけなんです。真面目はよくないけれど、面白いのはいい、という自分の決めつけ(思い込み)が背後にあります。
さらには、そのような自分がすべてではない、ということも忘れています。
いろんな自分がいる
こんな風に自問してみてください。
「いつでもどこでも100%真面目で面白味がない自分だろうか?そうでない時ってないんだろうか?」
そう考えると、絶対にそうでない時があるはず。例えば「ちょっとふざけて楽しいことを言ったりしたりしていた」頃の自分だってあったはずなんです。
そのことを忘れてしまっているかもしれません。本当はお茶目で可愛い自分だってあるのに、そんな部分を心の奥に押し込んだまま、見ないようにしている・・・のかもしれません。
そうだとしたら、そうなってしまった理由は、何なのでしょうか。
心理学では、そのような自分(例えばお茶目で楽しいふざけた自分)を出さないことの方が、その時の状況で生き延びるためには有利だったから、という考え方があります。
例えば、ふざけている自分を出すと、親にひどく叱られたとか、ひどく軽蔑されたとか。あるいは、友人や学校の先生に「柄じゃないね」などと否定されたとか。
そんな状況で傷ついた場合、その痛みとともに「お茶目でふざけた自分」ではいけないと、その大切な一部分に蓋をしてしまいます。傷つきから自分を守ろうとする心のしくみでもあるんです。
というわけで、おさらいしてみましょう。
あなたが「欠点」だとして治そうとしているものは、あなたが欠点だと思っているだけであること。そして、いろいろな特徴や個性を持つあなたのほんの一部分であること。さらには、傷ついた経験から自分を守るための心のしくみが働いている場合も多い、ということ。
とても短い説明ですが、「欠点を治そうとする」のをやめようかな、と思っていただければ嬉しいです。
変化が起こった人の共通点
でもやっぱり、「欠点は治すべき」と思ってしまう方向けに、心理セラピーを通して大きな変化が起こったクライアントさんの共通点についてお話しさせてください。
どんな共通点かというと、サポートをしていくうちに、「こんな自分ではいけない」という減点主義の姿勢から、「こういう自分でもいいんだ」というプラスの見方に変わっていったことなんです。
つまり、「欠点を治そう」とするよりも、「そういうところもある自分なんだ、それでいいんだ」という自分を許す(受け入れる)気持ちが増えていったんです。
そのような気持ちになって、ガラっと変容する方もいらっしゃるし、地道に少しづつ「欠点」が「欠点」だと思えなくなる人もいらっしゃいます。
クライアントさんたちの変化の様子、そして私自身の体験からも、「欠点だと思っていることにOKを出せるようになる」ことが、変化が起こる鍵だといえます。
自分を不幸にしないための声かけ
さあ、もう「欠点を治そうとする」のをやめませんか?
もし、欠点をどうしても考えてしまい「だから自分はだめだ」なんて思ってしまうなら、そのクセをやめるためにも、効果のある声かけをすることを提案します。
自分に対して、こんな風に言ってあげてください。
「真面目で面白味ないんだよね」
「そういう自分なんだよね」
「でも、それでいいよ」
「今はそうなんだからそれでいいよ」という風に、まずは、そういう自分を認めてから、その自分をそれでいいよと許す。
このような声かけが、欠点のある(本当は自分で欠点だと思っているだけだけど)自分を許すという、心の土台を太くしてくれます。
この土台なしに、人は変わっていくことができない、と私は思っています。
変わっていくと書いていますが、実は、自分の中にもともと持っていた別の部分が現れてくる、ということなんですよね。
今日は「やめる」ことの二つ目「欠点を治そうとする」についてお話しました。
次のブログでは、3つ目の「自分を嫌いと思う」を取り上げます。このテーマ、さらに多くの皆さんの関心を引くに違いありません。なぜって、これをやめられると、自分への最強のサポートになるから!!
次のブログへ 「自分を嫌いと思う人は幸せを嫌っている?」
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このブログを書いた人
アダルトチルドレンのための「あなたらしさ」革命!!
静岡発 磐田浜松 しなやかココロトレーナー 汰緒鞠映(タオマリエ)
20代から過食症、不安症や、アダルトチャイルド特徴の自分に悩み続け、様々な解決方法を試すも、改善されないまま、英語のプロをめざして勉強を続け、英語講師、通訳、翻訳などの専門職に従事。その30年で、幅広い年齢、文化、背景の人々との交流から「共感するコミュニケーションの方法」を身につける。
55才で出会ったビリーフを書き変える心理療法で、それまでの生きづらさを解消し自分への信頼を得たことで、同じ悩みを抱える人のココロケアの仕事に転向。
心理セラピーセッション、個人相談、講座などでこれまで100人以上をサポート、自分らしさを取り戻し夢や希望に向かって人生を輝かせる人多数。
心理セラピーを基盤にした「しなやかな心の習慣作り」の実践者として、20代から60代の幅広い層の人々をクライアントに、地元での活動の幅を広げている。
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